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川原で 僕が言ったこと 覚えている?『神様が この世を美しく つくったのは きっと 悲しむ人を 慰める為だよ』って。

ネットをはじめたばかりの頃の私の作品
詩のような物語のような話です。
すこしのあいだ更新が出来ないかもしれないので
自己紹介がわり・・・本当は変な奴なんです。^^:

アベ・マリア

戸をたたく音・・? 風の音? 「お婆ちゃん!お兄ちゃんが 帰ってきたよ!!」    
  「お兄ちゃん! お兄ちゃん! しっかりして!」 「お婆ちゃん 来て!」


  真っ白に 雪にまみれているその人は 死ぬ寸前だった

  兄でなくて がっかりしたけれど 私は兄の部屋へ連れていった

  外套を脱がせると 軍服 それも △▲国の!   慌てて ベットの下に隠した


  何から手をつけて良いのか 分からない

  お婆ちゃんは  こういう時  すごい! 

  部屋を暖め お湯を沸かして・・ とってある薬草を煎じて スープをこしらえ・・・

  私は 目が醒めるまで 凍傷の手や足を擦って ついている事になった


  眠っている・・・けれど シチューのスープは 口をあけて飲んでくれた

  命というものは 生きようとする力に 支えられている   

  死と闘っている   完全に私の手の中にある 一つの命   

  頑張って!頑張って!と祈る

  傷ついた小鳥のような ちいさい命の火が 私の 両手の中で 震えている 

  熱にうなされている若者を救おうと 必死でタオルを替えながら 感動が身を包んでいく

  
  2、3日で気がついた  敵国の人だと お婆ちゃんに知れてしまった  

  手をあんなに擦ってあげたのに 凍傷で 指が崩れて来ていた

  ある日・・部屋に入って行くと 

  その手を見られたくないのだろう 慌ててベットの中に 手を隠した

  そっと手を取ると 私の手の上に 冷たく涙が落ちて来た  

  私はなんとか 慰めようと 兄のスケッチブックを取出した

 (今はこの△▲の国と 兄は戦っているのだ・・)

  ベットに並んで 兄の淡く水彩を施した絵を見ていると 私の顔があった

  泣いてしまった

  大好きな 兄だった  

  私達は 本当に仲が良かった

  彼の目が 何か言いたげに 私を見つめている

  苦しみを宿した目だった・・ 優しそうだ


  同じ村の ヒット・ランナー や ピロシキビッチよりずっと 好きだ

  一人は 乱暴者 一人は 無口でいつも私をつけまわしている男

  この二人に 森の中で見つかると 恐ろしくて 走って逃げてしまう


  兄がいないと 敵というより 身近な人のほうが 本当には怖いのだ

  

  元気になってお風呂へ入った彼は 凄いハンサムだ  

  顔が赤くなって もう以前のようには 出来なくなった 
  

  
2000年06月02日 00時02分21秒


   彼女の兄を 戦場に駆り出しているのは 僕達の国だ

  何年も 涙なんて見せた事はなかった

  多分 物心ついてから 泣いた事なんて無いはずだ

  悲しい時は  奥歯をかみしめる


  彼女の可愛い 優しい指が 僕の手をそっと包んだ時 

  それまでの 堅く強張った心が 氷の溶けるように 静かに緩んでいく・・・

  悲しいはずは ないのに  突然 涙・・・・

  急に 鼻の奥がつんとして 喉の奥に 塊が 突き上げそうになるのを 飲み込む

  
  スケッチブックを一緒に見た

  ヒマワリの咲いた木陰の家  湖水  山  茜色に染まる雪原  そして彼女

  平和で 美しいタッチで 描かれている日常の風景・・・

  突き抜けるように澄んだ空気と 美しい茜色の空が よく描けている

  ふと目をあげると 彼女が泣いていた  

  言葉を失った・・・(通じないのだけれど)

  
  貧しい暮らしだった でも 精一杯の優しさ・・

  野菜を刻んでいる 皿を磨いている 髪を梳いている つい 彼女に目がいってしまう

  いつだって僕の心は彼女の上・・

  でも 敵国の 僕なのだ

  胸の中で そっと名前を呼ぶ

  『ナターリャ。』 『ナターリャ。』 『ナターリャ・・・』



  
2000年06月02日 16時45分24秒


   まるで小鳥の雛を守る 親鳥の顔つきだよ  ナターリャ・・・  と婆ちゃん。

  どれくらい  時を越えれば  戦争は終わるのだろう

  空を飛ぶ鳥は  戦争のない国へと  飛んで行く

  深い 物思いに 沈んで行く 

  時々外を吹く風が なにか音をたてると ハッとして 息を潜める

  
  困った事になった・・脱走兵だろう・・ 元気になるまでは・・

  仕方がない 春になったら とにかく出ていってもらう


  死んだ息子のシャツを着せた   階段を降りる姿が どきりとするほど似ている

  うつむいてリンゴをむいている仕草 あの子と同じ左利きだ

  私は無意識に死んだ息子の姿を この子に見ている

  『沢山食べて 早く元気になりなさい』 

  まるで言葉が分かるように 目を上げて明るい瞳で 微笑む

  人は 感謝の心が溢れると こんなに清らかな喜びで満たすのですね

  私の心は 爽やかな色に染まっている 

  まるで息子が帰ってきたようで それが いまは 何より嬉しい

  
2000年06月03日 17時15分15秒


   クリスマス・イヴ 素敵な服を着て 私は教会へ・・ピロシキが 私に話があるという!

  本当に心臓が ドキドキ!!

  《二人っきりで と言うの? 何だろう?!》   お婆ちゃん 誰もこない様に見ててね
  

  『可愛いプレゼント 見つけたから受け取って 』

  《・・・。 どうもありがとう》

  《開けても良い?》  『まだダメだよ 僕の事 好き?』

  《好きじゃなきゃ もらえない物?》

  『そうだよ。』    《ど・どうしたの? そんなに 真剣な顔して?》 

  『結婚して欲しいんだ。 急に戦地へ行く事になって・・』

  《いつも 私の後をついて来る 貴方が嫌なの・・      悪いけど・・》

  『森の熊に お尻をかじられないようにさ! ぷぷっ』 ピロシキったら 自分で言って 自分で受けて 馬鹿みたい!

  まだ 熊に襲われた方が いいと思っていたわよ!・・   《いつ 戦地へ行くの?》

  『君の返事をもらって 結婚式をあげてからだよ 愛しのベイビー』

  『君の兄さんと 同じ連隊だ 』    ・・そうなの

  『僕達は 君とお婆ちゃんを守るために 雪の中でも 日照りでも戦えるよ・・・ベイビー  涙』

  《私・・悪いけど これ貰えない。     ごめんね ピロッチ。》

  『絶対なの? そうだったの・・ じゃ 一つだけあげるよ クリスマスプレゼントだよ』


  何かなあ・・?   きゃー!! 缶詰に入ったパンティ! ピロシキったら イヤラシイ!



  マリア様 どうか ピロシキビッチを  お守り下さい・・

  私は 罪人なのでしょうか・・  敵国の あの人を 愛しています    マリア様! 

  どうぞお許し下さい!  そして一日も早く 戦争を 終わらせてください!

  兄を お守り下さい・・・アーメン

 
2000年06月04日 20時03分13秒


   ああ 僕はやっと懐かしい故郷へ帰ってきた・・いつもそこで夢が覚めるのです
  自分の故郷からしばらく離れて 帰って見ると 景色が少し変っているのさえ 淋しいのに

  よそ者として 敵国の新聞で 故郷の知ってる人の写真を 

  難民として見つけたんだ・・

  
  その夜も いつもの夢を見た

  目が醒めたとき 一瞬 どうして今僕が ここにいるのか分からなくて

  そして 分かって 無残な想いが 胸を噛む   

  誰よりも 誇り高い 僕だ 違うか? 何をやっているんだ!!!  

  泣いたよ でもどうにもならない  

  もうこうなったら  戦争を終らせる為に  何か 出来ないのか?

  すぐにも ここから出ることだ 

  でないと ここは△▲軍も近くを通るし 守る為に○○軍も 近くにやって来るかもしれない 

  僕がいると ナターリャが危ない目に会う 危険性があるのだ

  でも どっち道 兵隊に見つかったら 飢えた狼の 餌食だろう

  僕は 命を救ってくれたこの人達を 守って  ここに留まるべきか


  眠れなくて 僕はそっと表へ出た 

  風のない 静かな冬の夜空は 澄みきって オリオン座が 輝いている 

  降るような 星空・・・静かで平和で 戦争があるなんて 信じられないような  この時・・

  黒々とした家の隙間から さっと 光が一条漏れた

  そっと 戸が開いて ナターリャが 暖かいコートを持って 出てきてくれた

  息を殺していた     でも 吐く息が白いのですぐ見つかってしまった
  
  『ミッチー!』    『・・・ナターリャ』
  

  僕達に 言葉は必要ないのです 

  言葉以上に 背中が 声が 瞳が 心の高鳴りを伝える 

  
  僕は どうかしちゃったんだ 

  不幸にしてしまうだけなんだと 思っていたのに・・

  愛し合った

  お婆ちゃんはぐっすり眠っていたよ もちろん


  二人は 足跡が物語っているのを 気がつかないのでした

  お婆ちゃんには ばれ ばれ・・(やれ やれ 知らぬふりも疲れます)

2000年06月05日 20時25分39秒


  時間よ とまれ 何時までもずーっとこのままで・・ なのに招かれざる客が
 
  ヒット・ランナー には遠慮と言うものがない

  所かまわず 辺りかまわずという所が 皆に嫌われる

  馬鹿を 相手にするな と お婆ちゃんは言う

  けれど どんな人にも 私はよそよそしい態度が出来ないのだ

  博愛精神だと 自分では 思っているけれど・・

  でも心の中では 優しい笑顔を 与えている女王様を 気取っているのよ と意地悪な友は言う

  絶対違う    どんな人にも 元気で幸せそうにしていて欲しいのだ

  でも 男の人というのは こちらの気持ちを 分からない場合は 怖いと言うのを知らなかった


  出来るだけ 会いたくない人なので ここ1、2年 避けるようにしていたのに

  ハッピー ニュー イヤー!  と 突然入ってきて ミッチーの姿を見られた

  △▲の人だと 脱走兵だと そしてなぜか 私の恋人だと 知れてしまった

  招かざる客になってしまった 

  自分の人生を 呪った ・・・  恋の逆恨みの 乱暴物の ヒット・ランナー     

  こんな人に 親切にするんじゃなかった

  ミッチーの部隊に知らせてやる と捨て台詞を残して 出ていった

  もう終わりだった・・・神様 !!!お助け下さい!!

  
2000年06月06日 13時14分09秒


   お婆ちゃん 森の中の 安全な所まで 送るの   急いで旅立ちの用意を  お願い!
 

  イヤーーーー  イヤ・イヤ 一人ぼっちにしないで!  

  私達 これからどうなっていくの?  ねえっ     一人で行かないで!

  胸の中の叫び声を ただ 抱きしめて 泣きじゃくって 伝えるしか 出来ない私・・

  無言で 月の光に 青く照らされる雪原を 一晩中歩いた

  切ない想い出と 言い知れぬ恐怖が胸を突く

  立ち止まってしまった・・     振り向いて!!

  きつくきつく 抱きしめてくれる?  いつものように


  あの夜から 貴方の胸がないと 眠れない私になった

  何時も何時も 体を寄せ合っているのに 伝わってくるのは

  迷子になった子供のような  悲しみ  が 私を包んでいた


  国境が見える!!ここを抜けると 第3国だ  《■□の国・・》    

  『元気でね!』   《イヤーーーー!!  一緒に行くの!!》

  イヤイヤをして 抱きしめると 厳しい顔になった

  私のお腹を指して 目が きいている  『子供は・・ もしかしたら 子供はいないのか?』

  きっと 貴方の子供はいるのです。 黙ってしまった私を見つめて

  ポケットから 小さいハーモニカを出して 握らせてくれた

  《子供への お父さんからの 贈り物?》

  そっとうなずいて それを取り上げると 私の国の 私の大好きな曲を吹いてくれた

  暗い情念に満ちたメロディ まるで 私達の民族の魂を 表しているような曲

  私だけでなく ○○の国の魂も 愛してくださったのですね

  《生きて 絶対帰ってきてね 戦争が終わったら 3人で一緒に暮らしましょう》



   神様 私達を お守りください 

  ミッチーは 両方の国の平和のために 良き働きが出来ます。 そのためにもお守り下さい


  
2000年06月07日 10時53分58秒


貴方が死んだなんて  ヒット・ランナーが意地悪してるのよ  あの人は きっと帰ってくる・・ 
 

  可愛い ナターリャ 泣かないで 

  ナターリャの頬を 風がふいて 去っていく

  ミッチーの 両手のように  そっと優しく風が 髪をなでる

  頬の涙が 見えてしまわないように


  2年3ヶ月後 戦争が 終わった  
  
  戸をたたく 風が ミッチー が帰ったと告げる  
  
  村外れの 小道に見える人影が ミッチーだよと 手を振る
  
  ミッチーが迎えに来る  そして そして

  貴方の息子を抱き上げて 嬉しそうに笑うでしょう!

  こんなに可愛くて そっくりなの


  夏草が伸びて 国境の道が隠れたあたり   貴方の姿が 私の目には 見える

  いつもいつも 森へ消えていった 貴方の姿   あの日の後姿を 探している私

  森の中で 狐が仲良く 子狐を育てているのを見た・・

  だから!     「今日は きっとあの人が帰ってくる!」

  でも 帰る道は  いつも 二人ぼっち・・

  ミッチーの ハーモニカから流れる あの曲をお供に・・

  星が 降るように輝く 空の下を お婆ちゃんの待つ 家路に帰る   

  アッ 流れ星だよ ナターリャ    

  ちいちゃい唇が   貴方の息子の唇が・・

  慌てて祈りを込める

  パパが 早く帰ってきますように

  
2000年06月08日 23時40分39秒


   3歳のお誕生日を迎えるミーチカ に     ナターリャのお婆ちゃんの日記
  今日は ミーチカの お誕生日なのに       (ミッチ-の息子です)

  森の中の花を摘んで 可愛く花瓶に生けてくれた お婆ちゃんが  (大お婆ちゃんです)

  叫んでいます

  ミーチカ 自分から 何でも考えて 他の人のために 何かしてあげる人に なろうね

  座って テレビばかり見ていると 何も出来ない男の子になるよ

  鉄琴が上手に出来たら  今日お友達がみんな びっくりするよ

  
  やっと3歳になったのに ナターリャは病気・・・

  毎日ふさぎこんで ミーチカを哀しい目で見ているだけで 

  どうして 相手をしてくれなくなったのか分かるわけは ないのです


  ナターリャ あれとって これをして と盛んに言う

  本当には それをして欲しいのではないのです 

  何が欲しいのか  自分でも  わからない

  そして じれて 泣いたり ごろついたり (多少 反抗期もあるかもしれません)

  一つ一つ 物事を順序だてて 教えていかなければ・・・と焦るお婆ちゃん

  本を 背の大きい順に 片付けて並べてみょうね

  ほら 上手に出来たね

  鉄琴はね ほらここをね・・

  一つ一つ音をたどって 自分に 何かが出来る時の喜びを 教えなければ・・

  
  子供は 何かを学ぶ為には 大人の心にある幸せを

  胸いっぱいに 感じる事が 必要なのです

  子供は 平和で幸せでなければ ダメなのです


  もし 貴方の頭の上に 大きな岩が落ちてきて 怪我をした事があったら・・?

  きっと 崖の側をあるくのは 怖いでしょう

  子供には 不安感など とんでもない!

  心に傷を残すような事は 避けてね

  でも ミーチカには あらゆる意味で 大きな岩が ドンドン降るのです

  ああ・・・ 


ヒットランナー

ヒット・ランナー は何時も哀しかった     
                        

  ヒット・ランナーの父は 酒乱だった 

  怠け者の 父に似ないように いつも  叩かれた

  この子がいなければ 別れていたのにと思うとき 

  怒りの塊が 息子に 向けられた

  母親が急に 怒り出す   

  服が汚い   手が汚れている  部屋を散らかした 等など

  時には 夜中でも 急に狂ったように掃除を始めたり 夫を責めたりした

  1100回 神に誓いを立てて 1100回 誓いを破った 

  どうして 自分の心が 神の前に ふさわしくないのか 時々 悩んでいた

  冷たい心 をもてあました  

  子供の前で そして 夫の前で 楽しく笑えなかった

  夫は 最低の人間 と言う事になっていた だから   彼女の前にいると

  夫は酔うと 暴れるしかなかったし  息子も最低の人間 になるしかなかった

  まるで 一種の 催眠術をかけているかのようだった

  他人には なかなか 立派な母親で通っているので 

  自分達が 何故こうなるのか  わからないのです  

   
2000年06月12日 23時48分27秒


   ヒット・ランナーと 母親

  子供にとって  大人は 全てを模倣する お手本です

  ひよこの雛の 擦りこみと 同じです

  良いから こうする でもなく 悪いから そうしてはいけない という以前の

  模倣によって  自分の周りを それが一体何か認識する システムなのです

  子供は そこにあるものの コピーとなる以外に

  成長する方法が ないと言って良いかもしれません

  何故 今こうしているのか 大人になると分かるからね

  こうするものなのよ と教える事が大事なのです   

  悪いお手本は 身の回りの人達は 見せてはいけない

  意識させる必要も ない

  最低の人間

  ヒット・ランナー は 最低の人間という

  自分に当てはめられた 言葉の意味を知りたかった

  最低の人間とは どんな人間なのだろう?  

  自分に 当てはめてみて なるほど これなら 自分は最低の人間であると 

  納・得・す・る・と    安・心・し・た

  なぜなら 自分を 生んでくれたその人が 自分に対して そうだと言っているのだから

  赤ん坊にとって 自分を育ててくれる 大人ほど この世で 力のある存在はあろうか 

  認め 愛し 尊敬する心は 無条件に備わっている

  自分が ゼロという 赤ん坊にとっては 疑いようのない 厳然とした 事実がある

  子供にとっては 母親の心にあるものを フィルターにして 

  ゼロから 学ぶのだから 

  自分の覚えた事を 一つ一つ 確認するのだ


  最低の人間とは どんな人間なのだろう?

  最低を学ぶ為の 導入語にしかならない 言葉で育てると 

  最低の人間に なれるのです・・

  子供は 美しい 本物の精神が 呼吸する中で 息をする必要がある

  別の世界なのだ  地獄と天国 の差なのだ

  天国に住むためには それなりの 行動が 努力なしに出来るように してあげなければならない

  
2000年06月13日 13時31分23秒


   淋しい ということの 辛さ・・・知っているでしょう

  大好きな人に そっと ボールを投げる 

  そして 期待の心を弾ませて リアクションを待つ

  生まれたばかりの 子供の時には 母親へ投げられる ボール・・

  でも 思う通りに 受け取ってもらえない 投げ返してもらえない事が 続いていくと

  不安定になって 泣くのです。

  泣いて 要求するうちは まだいいのですが

  人は 不安定な 心では生きられないので 

  何らかの結論を出して その次に進むのです

  自分には 愛される資格がないのだ  とか・・

  あるいは 相手には ちゃんとした人間としての 資格がないのだとか・・・

  
  そうして 自分を黙らせ 相手を黙らせる 

  自分自身を 黙らせる為の闘いに決着をつけて  納得する


  空、風、動物 この世にあるもの全てについて・・発見の喜びで 全身が 輝いている 子供時代!

  真似してやってみる いろいろやってみると出来る そうしてすべてを 受け入れていく

  でも貴方が  練習なしに もし車を運転させられたら・・?

  スイッチを入れるとき すでに周りを走る車が 自分にぶつかってくるように見える!

  もちろん 40キロで走り出したとしてもジェット機並に感じる

  運転を 初めて習う時と 同じ事です

  まず大事な事は 安心出来る 練習の場が 与えられる事 

  運転は 一人で出来るようになるまで レヴェルへの到達を確信し

  (この人は運転できない人間だと決め付けない) 

  本人に代わって運転してあげたりしない事です

  ~しちゃーだめ!! 危ない! と言われたら?


  体も心も 頭も 凍りついたようにストップしてしまう 


  ヒット・ランナーは 体の健康は守ってもらえました (心にも健康というものがある)

  母親は この子が 父親とそっくりになったら どうしょう

  と言う 恐怖で

  ヒット・ランナーの 全ての行動の中から 父親と似ている所を 探して叱った 

  そしてヒット・ランナーのかわりに全てを 考えてあげた

  『何か一つでも まともに出来るようになってから言いなさい』   暴れるしかなかった 
  
2000年06月14日 13時16分22秒


  自分達がまともに 相手にする 必要のない人々  

  ある時 ジプシーの一団がやって来たと 子供達が 騒いでいた  

  いつも危ない物を ブンブン振りまわしたり 大声をあげたり 

  棒で犬を 叩いたりしている ランナーも 急いで見に行った

  『誰にも まともに 相手に されない人間なんだから!』と母親は 言っていた  

  誰にも まともに 相手に されない人間

  自分より(そして父親より) 最低の人間が この世にいた!

  なんでも 犬や猫を!こっそり食べたり (そんな事をするなんて!! ) ふしだらな?連中で

  家もなく 国さえない 流れ者!? と言うことだった!    

  ホントだろうが 嘘だろうが 問題ではないのだ

  とにかく 自分より もっと『最低』に生きているもの達がいる!  

  安心して 元気が出た 

  そして その連中を 心から憎んだ

  『そう言う奴らは この世からいないほうがいい』

  憎むと 自分が救われたような 気がした

  見に行った   変な匂いがする  

  人が見ていても 平気だ  

  酒を飲んだり 笑ったりしている

  歌を聴いた 

  初めて聞く歌だった

  哀愁を帯びた声が ヒット・ランナーの心そのもののように 胸に響く

  暴れたり 叩いたり 壊したりする事が大好きだったのに 

  ジプシーのひとびとの姿を 描いてみたくなって こっそり 遊びに行った

  粘土細工 図画 音楽  どれもうまくいかなくて   悔しくて 泣いた
 
  はじめて そんなに一生懸命になった
  

  自分の感じたもの ・・・それは

  『最低じゃない』 『人間として』の 彼らを描く事は  自分を描く事だった

  泣いているヒット・ランナーの背中に 優しく話しかけてくれた 可愛いナターリャ!

  ジプシーの女の人の横顔を 上手に直してくれた 

  びっくり!

  幸せで 嘘泣きをしたかったくらいです
  
2000年06月15日 16時35分53秒


ホントは ジプシーの娘より ナターリャのほうが ずっと綺麗だと言いたかっただけなんだ・・・

  『お腹でも 痛いの? 』 

  この2、3日静かだったヒット・ランナーが 泣いていた

  近づいてみると ジプシーの笛を構えている姿が 描いてあった

  スラーッとした感じとか 指や口元など うまくいかないらしい

  いつもに似ぬ 真剣な表情   弟のように 可愛い顔をして     

  私が 筆をとるのを 黙ってみている
 
  次の日 粘土細工になった ジプシーの人形を 持ってきた

  変だった・・もうだいぶ乾いているけれど 私に 色付けを見て欲しいらしい



  細い筆で 細かい作業 が上手く行かない    クソ!

  水は多いし 嬉しくて体が弾んでしまって 慌てているので 直し様がないほど 顔が汚れた

  誰かが 『悪魔みたいだ!』と言った   ホントだ 誰かが言って みんな笑った

  目が大きい 鼻が団子 口は赤く なっていた 

  (ナターリャに ジプシーの女の子を 気に入ったと 絶対 思われたくなかった)

  直してと 言える訳がない

  『魔女の 火あぶりだ!!』  儀式を始めた 

  ジプシー・の・お・ん・な・の首に  赤い紐をかけて 棒の先に吊るした

  それから みんなに 火を起こさせて その上で焼き殺すことにした 

  魔女ごっこ!     みんなも一緒になって 遊んだ   

  棒が揺れると まるで本当に 死刑の人間を 火で燃やしているようだ

  ゆっくり 煙を上げて 燃えていった

  やめて!! ナターリャは 側で怒鳴っていたけれど 夢中になっていた(俺が親分だもの)

  本当に 乱暴ものなのね!!  大嫌い!! という顔を見て・・・   後悔した


  もう 終わりだった・・ 一晩中泣いて 頭が痛くなって 


  学校を休んだ


  
2000年06月16日 11時44分15秒

     ジプシーでも 本当はとてもいい人達だった・・                       

  やっぱり ジプシーの 娘の所には こっそり通っていた
  
  家でいるときは 父親に殴られてからでないと ホントに 何もしない 

  怠け者だと 自分でも思っていた
  
  びっくり! 

  何がって・・俺ってきっと働き者なんじゃないか?って思ってさ 

  皆の 必要なものを買って来てあげたり 炊事の手伝い(芋の皮むき)をすると 喜ばれた


  猫がいた  (娘に似て 甘える仕草が可愛い) 
  
  (村の猫は だいたい持ち主に似て 逃げるので 見つからないように 思いっきり叩く) 

  初めて抱きしめてみた時 すべすべして 気持ち良かった 

  気持ちよさそうに 目を細めて 喉をゴロゴロしている     顔をなめてくれた 

  川原に連れていった   もちろん彼女もさ・・ (二人きりだと 何も話せないのだ)


  いつも彼女の側にいて 横顔を盗み見ていた  (この子は ふしだらなんだろうか?)


  勉強の本を広げている 

  驚くほど 遅れていた (まだ小学生くらいのところだった) 

  家にある 古い教科書を持ってきて 一緒に勉強した 

  さすがに小学生くらいは 解かる

  勉強がこんなに 面白いと思ったのは 生まれて初めてだった

  分数が解からないようだったので 説明しているうちに

  物事に はっきり答えが出る数学が すごく 凄く すっごーっく 好きになった!!

  世界が 変って見える ような気がした 体の細胞が 入れ替わったような気がした!

  僕は 彼女に対して 男として行動したいと思った  

  (周りに人がいなかったら どうなっていただろう?)

  だって 僕を 尊敬の 目で 見た時の目が 可愛かった!

  代わりに  猫を 抱きしめたり 頬ずりをした・・

  切ない 恋心・・・手に入ると思うと それなりに男らしい態度になるもんだ

  ナターリャは もっと可愛いけれど もう僕の手には 入らない人になっていた

  そうなれば もう 関係ない人だ

  ジプシーの女の子 ・・・出発するとき キスをした  

  森を抜けて 山を二つ越えて 川の側までついて行った 

  いつまでも いつまでも 見送ってた

  さようなら・・・・   泣いた

   
2000年06月17日 12時10分23秒


    行っちゃった       一緒に 行きたかった・・・
                      

  君は どんどん 遠くなっていく  
  
  僕を   ずーっと   覚えて おいてね 
  
  忘れないでね    

  いつも 僕が現れると 嬉しそうに 笑ったね  

  君の笑顔が見たくて 毎日 走って 行ったんだよ

  もう 僕を 好きになってくれる人は いない気がする


  僕達の前を 親子が3人で 歩いているのをじっと見ていたね    涙ぐんで・・  

  君に 親と国をプレゼント 出来たら 泣かないで 済んだのだろうか

  『いいね・・』といって 急に涙ぐんだ君

  ちっとも いいものじゃないよ って言ったけど 自分でもすこし 嘘だと感じた・・

  
  川原で 僕が言ったこと 覚えている?

  『神様が この世を美しく つくったのは きっと 悲しむ人を 慰める為だよ』って

  雨上がりの虹・ 葉っぱの上の露・ 蜘蛛の巣にゆれる水玉・ 月見草の花・ 冬の星空

  みんな 君が哀しまないために この世に あるんだよ

  ぜんぶ 見せてあげたかったよ 


  驚く君の笑顔は 僕にも この世を眺める顕微鏡になったよ

  君の為に 言った言葉だったけど 

  僕自身が この世界を見つける 魔法の言葉になった

  さようなら    君

  ありがとう
2000年06月18日 20時42分48秒


    僕の父も 戦争に出かけた   

  僕にも 国とか 親と言うものの ハッキリした意味が 分かった 

  ジプシーの女の子に 国と親の事を話して すぐ  戦争が 始まったのだ

  ナターリャやピロシキの父親が 出かけていった  

  そして 僕の父も・・・ 

  なんで もっと頑張って お父ちゃんに 喜んでもらうように して来なかったんだろう

  父ちゃん!  酒飲んでてもいいから  死ぬな!

  僕を 時々 叩いた時   『死んじまえ』なんて 言ったのは 嘘だよ

  死ぬな!   父ちゃん!

  俺 こんどから 絶対 ちゃんとするから

  ホントにちゃんと いい子にして 母さんと待っているから

  だから 帰ってきてね!

  絶対 死んだっていいやなんて 思わないでね

  運動会で 1等とったとき 顔をくちゃくちゃにして 笑っていた

  少し 酒くさい息で 僕に ズリズリと髭ずらで 頬ずりした

  (痛くて 膝から逃出したかった) 

  母ちゃんに いつも文句を言われながら 黙って働いていた 赤い顔が・・喜んで

  

  神様 父ちゃんを 死んでしまえって 祈った僕を 許してください

  酔ってないとき 魚つりに連れていってくれた

  また いっしょに 行きたいからね

  死なないで       父ちゃん  
  
2000年06月19日 13時41分30秒
この中のお気に入りのものです。
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